日コングループは、私たちの事業を取り巻く環境の継続的な改善の重要性を認識し、
業界に先駆けて環境問題に取り組んでいます。
「環境の日コン」を掲げる当社の、具体的な環境への取り組みについてご紹介します。
トラックの空きを有効活用
工場にて製造されたコンクリートポールは専用の車輌で運搬され、ユーザー製品置き場に納品されます。一方、その使用済となったコンクリートポール(廃コンクリートポール)を回収しています。
コンクリート二次製品メーカーであることを活かし、出荷するコンクリートポールを運搬した車輌が、広域認定制度を利用して廃コンクリートポールを回収します。いわゆる「帰り便」を利用して回収します。荷台が空の車輌の運転距離を減らすことにより、燃料消費を抑制する事ができます。これはポールメーカーである当社特有の取り組みであり、最大でCO2削減量は50%が見込まれます。
究極の資源循環を実現?
当社では製品の製造工程において、コンクリートスラッジと呼ばれる未利用資源が発生致します。従来は産業廃棄物として処理していましたが、再資源化して有効活用することを考えました。産学共同研究で技術開発を行い、コンクリートスラッジから環境浄化材(PAdeCS®)、炭酸カルシウム(エコタンカル®)の製造に成功しました。これら一連の技術をMCC&U®(Mineral Carbon Capture & Utilization :鉱物炭酸塩化及びその利用)と呼称しております。
特にエコタンカル®は製造時に、ボイラー排ガス中の温室効果ガスであるCO2を利用しており、工場のCO2排出量の削減に貢献しております。エコタンカル®1 t製造する際に、ボイラー排ガス中のCO2の440kgを原料として取り込みます。2014年から製造を始め、約31.3 tのCO2を削減する事が出来ました。※2018年10月現在
遊休地の有効活用
遊休土地等の有効活用の一環として、当社は省資源および省エネルギーに取り組んでおります。
太陽光発電事業を2015年度より開始し、現在、以下の2箇所の発電所にて発電を行っています。
NC関東発電所
NC関東パイル製造㈱建屋屋上に設置
発電出力:250kW
稼働開始:平成27年8月4日
NC田川発電所
NC東日本コンクリート工業㈱川島工場田川置場に設置
発電出力:1,990kW
稼働開始:平成28年4月18日
無限のパワー、自然の力を活用する
近年、地球温暖化の対策として、地球環境に対して負荷が少なく、自然の恵みを力とした「再生可能エネルギー」をいかに活用・導入していくか注目されております。中でも地中熱は、年間を通じて15℃という温度を保つ、安定かつ持続性のある熱源です。
当社では、この地中にある熱を取り出すための地中熱交換パイプを、建物の基礎として施工された既製コンクリート杭の中空部を利用し、据え付けることで、地中から熱を得る仕組みをご提案しています。地中熱を利用した空調、床暖房等は、燃料を燃やすことがないため、CO2排出削減効果やヒートアイランド防止対策、また、電気の使用量を削減することができ、節電にも貢献します。
電柱(ポール)がセメントに変身?
化石資源や金属といった有限な資源の枯渇が、近年問題視されております。コンクリートの主要材料である天然骨材においても、枯渇が問題になりつつあります。
NCエコポールは、セメントの主原料でもある石灰石を骨材として用いて製造されたポールです。製品としての役割を終えた後に破砕して、再びコンクリート製品の原材料のセメントとしてリサイクルすることができます。
また専用の銘板があるため、トレーサビリティを確保できます。
NCエコポールは天然資源の消費を節約できるため、当社の従来品と比較して1本あたり、9 kg-CO2削減効果があります。仮に200,000本の通信柱が、全てNCエコポールに置き換わった場合、1,800~3,000 t-CO2の削減効果が期待できます。
現場から始めるCO2削減
日コンの生産工場では、環境に配慮した取り組みを展開しています。
・ボイラーをA重油から都市ガス・LPGを使うものに順次更新し、環境負荷低減に寄与しています。
・工場で使用する電球を、順次LEDへ変更しています。電力量を減らすことで環境負荷低減に寄与しています。