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カタイハナシをやわらかく 人を想うラボ I think the people
# 04

トンネルを守る
「セグメント」って、なに?

たとえば、高速道路や地下鉄のトンネル。
ドライブや通勤などで、一度は通ったことがありますよね?
すごいスピードであっという間に通り抜けてしまうから、なかなか気づきにくいかもしれませんが、
トンネル空間はコンクリートでできた製品で覆われていて、
トンネルが崩れたりしないように守っているんですよ。
またトンネルは、人や車が通るだけの空間ではありません。
台風やゲリラ豪雨などが発生した時には、地下に大量に水を貯めておくことができる地下調整池にもなるんです。
もちろん、その壁面の多くもコンクリートでつくられています。
その他、電気、通信、光ケーブルなどの配線をまとめて収める共同溝や、
上下水道にもコンクリートが使われていて、日コンではそのコンクリートを、
「セグメント」という製品で提供しています。
みなさんの安全で安心な暮らしを地面の下からしっかり支えているんですよ。

地下の巨大空間を守り、地上で暮らす私たちを守るコンクリート。
それが「セグメント」です。

セグメントと呼ばれる製品は、主に地下を通る高速道路や地下調整池、地下鉄などのトンネルの壁面で使われています。きっと聞き慣れない言葉ですよね?英語で書くと「Segment」。日本語にすると「区切り、区分、部分」という意味の言葉で、セグメントはまさにいくつかのピースで構成されている大きな構造物です。組み合わされたセグメントは小さいと約2m、大きなものだと約16mもの直径になります。

都市部のトンネルの多くは、地中をモグラのように掘り進む「シールド工法」という方法でつくられています。セグメントはこのシールド工法によってつくられるトンネルには欠かせない存在です。シールド工法によって掘られたトンネルは、地中深くの土や水の大きな圧力を受けてしまうもの。せっかく掘ったトンネルが崩れてしまったり、地下水が入ってきてしまったりしないように、セグメントが頑丈な壁となってトンネルを守るのです。日コンでは主にコンクリート製のセグメントをつくっています。

セグメント1ピース
組みあがったセグメント(高速道路)
シールド工法(イメージ図)

当社グループ女方工場でつくられたセグメント

たとえば、現在工事進行中の関越自動車道の大泉JCTと東名高速道路の東名JCTをつなぐ東京外かく環状道路のトンネル。このトンネルは直径が15.8m、一つのリング(円)を形づくるのに13ピースのセグメントが使われています。日コンは全長約16kmのうち1工区のセグメント、約1,500リングを生産。つまり約19,500ピースものセグメントを提供します。
また、万が一トンネル内で火災が起きた場合、高熱によってセグメントが爆裂してしまう可能性があります。そのためポリプロピレンでできた繊維を練り込んで耐火性能を高くしたコンクリートを使用して、火災に強いトンネルを実現しています。さらに、高速でクルマが通過する道路ではコンクリートの壁面が少しでもはがれおちたら一大事。そんなことが起きないように、剥落防止効果も備えています。

トンネル内部のイメージ

夏場になると多く発生するゲリラ豪雨や台風は、川がはんらんしたり、洪水を引き起こしたりする可能性があり、とても危険です。そんな時、私たちの暮らしを水害から守ってくれるのが、大量の雨水をトンネル状の地下空間に取り込むことができる地下調整池です。
現在、工事中の環状7号線地下広域調整池は、神田川・環状7号線地下調整池と白子川地下調整池をつなげるトンネル式の調整池です。総延長は約13.2km、水を貯められる貯留量は約143.2万m3にも上ります。日コンはこの施設にも多くのセグメントを提供。

このトンネル式の地下調整池が完成すると、それぞれの調整池の容量をコントロールできるようになり、近年発生している一時間100mm以上のゲリラ豪雨にも効果を発揮します。
防災や減災を実現し、私たちの安心・安全な暮らしを力強く支えているセグメント。今後はリニア新幹線などのインフラ整備に対する大きな需要も期待されています。地下というなかなか気づきにくい場所で活躍するコンクリートのことも覚えておいてもらえたら嬉しいです。

地下調整池として使用されたセグメント
水平仮組立状況
斉藤 彰宏

今回答えた
「人を想うラボ 研究員」

斉藤 彰宏

執行役員 セグメント技術営業部長
1991年に入社して以来、地中線用部材をはじめとした、ポール・パイル以外の様々な土木製品における製造管理や開発・設計業務に従事。現在は当社事業における柱の一つとして大きく成長したセグメント事業を牽引する。